構造設計例を紹介します。これは、ドイツ車ディーラーのショールームです。
ショールーム部(下図の左側アール部分)がハンガータイプという立体張弦梁構造となっており、日本国内ではこのタイプとして最初のショールームとしてオープンしました。
左の図はこの建物全体の応力解析用立体フレームモデルです。
ショールーム最前列の柱(左側の斜め柱)では地震力や風圧力に対してほとんど抵抗力がありません。
アール屋根面のブレースを介してバックヤードのフレームに上記の力を伝達させています。
これを検証するために左図のモデルを作成し、応力解析を行いました。下記に示すユニット部のフレームはこのモデルでは単純化しています。
全体立体フレームモデル
1ユニットフレームモデル
これはショールーム部の1ユニット分のレームモデルです、
このユニットが4ユニット並列しています。
部材の構成は以下の通りです。
緑の部材: 24φのロッド
黒の部材: H-125x125のキールビーム
赤の部材: ○-34.0〜355.6
青の部材: ○-42.7
以上の部材で構成するフレームに対し常時荷重を含め7ケースの荷重状態に対して安全性を確認しました。
1ユニット分のフレームモデルを別アングルから見たものです。
また緑の部材は引っ張り力のみ負担する部材として解析しています。
暴風時の吹き上げ力に対しては、安全を考慮し屋根面及び天井における積載荷重・吊り下重量等は無視しました。
1ユニットフレームモデル
( 別アングル )
以下は工事中及び完成時の写真です。